こころをもっと身近なものに
人の気持ちに興味関心をもてる作品やサービスを提供し、日常的に「こころ」にふれあえる機会をつくる。
突然ですが、学校の「義務教育」をイメージしてください。
算数の「1+1=2」は、写真撮影のかけ声で使われるほど知っている人がたくさんいますし、かけ算も一生懸命に覚えた記憶がある人が多いのではないでしょうか。
しかし、複雑な数学の公式を解けるかどうかは、その後の進路や興味関心の深さによって分かれる部分だと思います。
わたしは、こころの知識も同じように考えたいと思っています。
専門性が高い内容ではなくても「これを知っておいた方が生きやすくなる」という、こころの義務教育と呼べるようなものがあってもいいのではないでしょうか。
そのためには、まず「こころってわからないし難しい」という思い込みを外したいと思っています。
専門家が扱う部分もあれば、専門家ではない人が日常的にふれられる部分もあります。
倫理観や道徳心を少しだけ超えた「生活の知恵」として、より多くの人がこころの分野に興味をもつことは、きっと、生きやすい人を増やすことを助けてくれるはずです。
こころをもっと、身近なものに
「見える化」して、興味をもつ
「こころは目に見えるものではない」
このように捉えているかたは多いように思いますし、実際のところ、姿かたちが目視できるものではありません。しかし、あらゆるものの姿を借りて、こころはその存在を表現してくれています。
「今日は、この色の服を着たい」
こういった日常的な選択にも、こころが現れていることがあるのです。
今の自分の基礎ともいえる「性格や行動パターン」から、今ここで常に変化する「動機や気分」まで、様々な観点でこころを捉えることができます。
こういったことをもとにして、心理テストは作られています。
「こころは、見ようとすれば見れるもの」
自分や周りの人を知ることができるきっかけは、たくさんあっていいと思っています。
物語をとおして、こころで体験する
「お友だちの気持ちを想像しようね」
「人の嫌がることをしちゃダメだよ」
「自分にも人にもやさしくしようね」
これらは、幼いころから当たり前のように言われていることのひとつです。
「気持ちを想像するって、どういうこと?」
「嫌がることって、どんなこと?」
「なんでやさしくすることが大事なの?」
どこかで聞いたことがある言葉や考えを知っていることと、こころでわかっていることは別物ではないでしょうか。
「腑に落ちる感覚とは、体験的なもの」
共感力を育むことや、倫理観、道徳心を身に着けることは、理屈を超えたものであると思っています。
「不都合で、ややこしくて、あたたかいもの」
こういった感覚を味わい、自分のものにするためには様々な方法がありますが、感覚的に身につけるためには「物語」をとおして体験することが効果的だと思っています。
絵本やアニメなど、物語のなかで登場人物たちがさかんにこころを通わせ、冒険したり、協力してなにかを築き上げたりする。まるで、自分がその一員であるかのような「体験」をする。泣いて怒って喜んで、こころが揺れ動く。感動して、満たされた気持ちになる。
こころで理解するとは、そういったことのように感じています。
お子さんには、肌から優しさがしみ込むような作品を。
大人のかたには、大切なものを改めて感じ取っていただける作品を。
このような考えで、物語を執筆しています。
「きもちを感じ、言葉にすること」の入り口を増やす
人に気持ちを話すなんて慣れていないし、こんな話をしたら困らせるんじゃないか…専門家に頼ろうかとも考えたけどカウンセリングは本当にしんどい人が利用するものだと思うし、わたしには関係ない気がする。
「なんとなく、敷居が高いイメージがある」
このように、カウンセリングサービスを利用するまでに心理的なハードルが設けられている気がして、人に気持ちを話すことを見送るかたもいるのではないでしょうか。
「でも、話してみたいし、モヤモヤをスッキリさせたい」
本当は、人に話すことに慣れていないままでも大丈夫だし、困らせても大丈夫だし、心がしんどくてもしんどくなくても、気軽にカウンセリングを利用して大丈夫なのです。
でも、これらにハードルを感じてしまう現実があるのならば、それに合わせたサービスを提供したいと思いました。
「面白そう」「興味ある」「ちょっとやってみたい」
そこまで敷居は高く感じないけれど、これらのニーズを満たしてくれるものがタロット占いであるように思いました。
どんなカードが出るんだろう…という好奇心。
カラフルで象徴的な絵柄のカード。
私やあの人のことを知りたいという、探求心。
大切なのは「こころとふれあい、育むこと」だと思っています。心理テストでも絵本でも、心理カウンセリングでも、タロット占いでも、入りやすいところから入っていいのではないでしょうか。
「もっともっと、こころとふれあうことにオープンになっても大丈夫」
このようなスタンスで、セッションを行っています。